2021年10月
昔からなんとなくダムを見ることが好きだったということもあり、趣味のバイクツーリングも兼ねてダムカード収集を始めてみることにしました。
カードの収集開始にあたりまず思い浮かんだのが「御母衣ダム」でした。御母衣ダムは岐阜県の世界遺産の白川郷もある白川村にあるダムで、昔白川郷に行った際に道から御母衣ダムを見た時の衝撃がずっと残っていて、いつかはゆっくりと行ってみたいと思っていたのでちょうどいいタイミング!と思い少し遠いかったですが行ってみました。
ダムカードの入手方法
ダムカードはMIBOROダムサイドパークというダムの下流側にある大きな建物の受付で貰うことができます。駐車場は50台ほど停められるのではないでしょうか。
私が行ったときは誰も停まっていませんでしたが。。。
※「御母衣ダムサイドパーク」という「みぼろ」が漢字のちょっとした広場がダムの上流側にあるので注意です。私は最初間違えて、少し戸惑いました笑
建物の中に入るとすぐに係りの方が出てきて、コロナ渦ということもあり、住所・氏名を記入後にダムカードを頂くことができました!
この「MIBOROダムサイドパーク」ですが、かなり大きくて立派な施設でした。中には御母衣ダムの歴史であったり、使われているダムの技術、発電の仕組みが展示されているだけではなく、ダムに向かって一面ガラス張りの展望室?的な大きな空間や、今はコロナの影響で中止しているそうですが、御母衣ダムの関する情報を放映するミニシアターもありました。きれいなトイレも完備されています。
こういった施設がどのような費用で運営されているかわかりませんが、晴天の行楽シーズンの昼間にも関わらず客は私一人で、しかも入場料もなくどこから運営費用が出ているんだろう・・・と心配になりました。 大きなお世話ですが笑
営業時間:9:00~16:00
休館日:水曜日
冬季休館:12月16日~3月14日
御母衣ダムの歴史
当初は重力式コンクリートダムの予定で計画を進めていたそうですが、地盤の軟弱さが原因でロックフィル式に変更になったそうです。計画が変更になってから約3年程度で完成させた(1960年完成)ということなのですが、今から60年以上も前に約3年であれ程の建造物を造ったということに驚きです。(ダムの壁にはこれ以上近づけません。関係者以外立ち入り禁止です。。。残念)
また、御母衣ダム建設時には白川村と荘川村の2つの村が水没したそうです。よく「ダムに沈んだ村」というようなことは耳にしますが、自分の生まれ育った地域全体が川の中に沈んでいくことを考えると、寂しい気持ちになりますよね。
ただ、個人的に廃墟や廃村にも非常に興味があり、今は静かに眠っている土地が昔は繫栄していたことを想像するととてもワクワクします。
物理的・法的に可能であれば、ダムに潜って沈んだ村を散策してみたいものです。
また、「荘川桜」といってダムに沈んだ場所から移植された樹齢400年超えの桜が庄川沿いに植えられているそうです。私は帰ってきてからその存在を知ったので、見れなかったのですが、これから行く方はぜひそれも見てきてください!
御母衣ダムのスペック
型式 :ロックフィルダム
ゲート:ローラーゲート×1門
ドラムゲート×1門
堤高 :131m
堤長 :405m
総貯水容量:3億7,000万㎥
目的 :水力発電
第1類ダムに指定されている。
第1類ダムとは、大雨の際に洪水を貯水することを求められたダムとのことです。ダムで下流の河川への洪水をせき止めることで下流の水害を防止する役割ということですね。
貯水容量は日本で一番多いのは同じ岐阜県の徳山ダムですが、ロックフィルダムの中では徳山ダムの次いでの日本で2番目の大きさだそうです。
ダムの上流から見た景色はこんな感じです。雄大ですよね。
この場所はトンネルとトンネルのわずかな間から行くので、ゆっくりと走って注意して入ってください!
周辺施設
ダムから少し下流に行ったところに「道の駅白山」があります。ただ、20分ほどで白川郷まで行けますので、ランチ等は白川郷まで行くことをお勧めします。
上流方面は全くと言っていいほど何もありません。
感想
数年間ずっと行ってみたかった御母衣ダムに行くことができて非常に充実した日になりました。3年間でダムを作り上げた作業者の方々やダムに沈んだ村の方々の気持ちなど、色々考えると想像が止まりません。
できれば桜の咲く時期に今度は荘川桜を見に行きたいと思います。
欲を言えば下流側からもう少しダムの壁に近づきたかったな。