今回は2019年5月に行った大井川鉄道の秘境駅「尾盛駅」について書こうと思います。
大井川鉄道は静岡県の大井川沿いを走る鉄道で、SLやトーマスが走ることでも有名です。
この鉄道は基本的に山の中を走っているので、すべての駅がそれほど大きくはないですが、その中でも特別秘境感のある尾盛駅へ行ってきました。
尾盛駅は 静岡県榛原郡川根本町というところにある駅でもちろん無人駅です。
行き方
車で行くことはできないので、隣の接岨峡温泉駅(せっそきょうおんせんえき)にバイクを置いて電車で行きました。
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尾盛駅で時間をつぶす
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の流れです。
電車の本数がかなり少ないので、上り、下り双方の時刻表を確認の上、自分に都合の良い時間を狙ってください。
正式な駐車場はありませんでしたが、駅の前のスペースに停めさせてもらいました。
尾盛駅と反対側の奥大井湖上駅も湖に浮かぶ駅として有名ですよね。奥大井湖上駅へも行きましたが有名すぎるので割愛しますw
接岨峡温泉駅を出ると電車は森の中へ入っていきます。
尾盛駅
尾盛駅は完全に森の中にポツンとありました。日中で明るかったので一人でも怖くありませんでしたが、夕方で薄暗くなり始めたら一人では絶対に行きたくないです。
一応、駅舎はそれなりにキレイな状態が保たれています。
机の引き出しの中には比較的新しい感じの本もありました。
電車の本数もかなり少ないです。
ホームの反対側には1件だけ廃屋があります。
尾盛駅は1954年に井川ダム建設中に建てられたそうです。当時は作業者の宿舎が周りにあり、小学校まであったそうです。
しかし、1957年にダム建設が終了した後は、住む人がいなくなりました。
尾盛駅のもう一つの役割として、木材の運搬駅という役割もあったそうです。この地域は林業が盛んで、昔から切り出した木材を川を利用して下流へ運搬していたそうです。しかし、ダムの建設により川を利用した運搬ができなくなりました。
そこで、中部電力から林業の方への補償として駅を設置し、川の代わりに電車で木材を運搬できるようにしたとのことです。
しかし、近年ではその林業も衰退し、現在ではこの尾盛駅は全く使用されなくなっているそうです。最後の木材の搬出は1970年頃と言われています。
木材の搬出もしなくなったのであれば、廃止にすればいいのでは?と思うのですが、
木材運搬の補償という契約だけが残っているため、簡単には廃止にできないらしいです。こういった契約関係のことは詳しくないのでよくわかりませんが、廃止にして誰も損しない(秘境駅マニアは損するかもしれませんが)のであれば、契約なんて白紙にしてしまえばいいと思うんですけどね。
もっと融通利かせてできないものなんでしょうか?